不妊治療の助成金。条件や必要書類など申請手続きをわかりやすく

妊活の基礎知識

不妊治療は保険が適用されないので、医療費が高額になります。

だけど、助成金を申請すると数十万円ものお金が戻ってきます。

場合によっては、治療費のほとんどが助成金でまかなえることも。


  • 不妊治療をはじめようと思っているけど費用が心配な人
  • 体外受精をしている人
  • 助成金の申請方法がよくわからない人

このような方にも、できるだけわかりやすいように、助成金の申請方法についてまとめています。

助成金がもらえる条件

助成金申請の条件

助成金をもらうには、下記の条件を満たしている必要があります。

  1. 体外受精(顕微授精)をしている
  2. 指定医療機関で治療を受けている
  3. 法律上の婚姻をしている
  4. 夫婦合算した前年の所得が730万円未満
  5. 妻の年齢が43才未満



体外受精をしている

基本的に助成金が出るのは、「高度医療」と呼ばれる体外受精や顕微授精が対象になります。

東京都など一部の地域では、人工授精などの一般不妊治療も助成金の対象になっていることもあるので、お住まいの自治体に確認しましょう。



指定医療機関で治療を受けている

体外受精を実施している病院なら、ほとんど登録されているとか思いますが、念のため確認を。

指定医療機関は、各自治体のサイトで調べることができます。

厚生労働省|不妊に悩む方への特定治療支援事業 指定医療機関一覧



法律上の婚姻をしている

申請時に、住民票や戸籍謄本など、夫婦であることを確認できる資料の提出を求められます。

一部の地域で、事実婚でも対象になる場合もあるので、事実婚の方は自治体のホームページを要確認。



夫婦合算した前年の所得が730万円未満

この「所得」というのは、年収から控除を差し引いた金額のことです。

「年収が900万円だから無理だわ」と思っていても、税金や控除を差し引けば730万円未満になって助成金の対象になることがあります。

1年目は無理でも、確定申告で医療費控除をすれば、2年目に助成金の対象になることもあります。

スルガ銀行|不妊治療の助成金は年収1,000万円以上の方でも受け取ることができる?!のはなし



妻の年齢が43才未満

治療開始時点の女性の年齢が、43歳未満でなくてはいけません。

「未満」は、43歳を含まないので、42歳までとなります。



助成を受けられる回数

助成金をもらえる回数は、妻の年齢によって変わります。

助成金の回数

初回申請の治療開始時点で、妻の年齢が40歳未満の場合は通算6回

40歳以上で43歳未満は、通算3回となっています。

1年間に申請できる回数の制限はないので、1年で6回申請してもいいし、10年かけて6回申請しても構いません。

通算回数なので、1人目の治療で6回申請しちゃうと、2人目以降は申請できません。



助成金でもらえる金額

もらえる金額は治療内容によって変わるので、少しややこしいのですが、15万円(初回30万円)7万5千円(初回15万円)の2パターンがあります。

金額と治療内容の図

具体的には、A〜Fの6区分に治療内容がわかれていて、それぞれ金額が異なります。

A. 新鮮胚移植を実施
B. 凍結胚移植を実施
C. 以前に凍結した胚を解凍して胚移植を実施
D. 体調不良等により移植のめどが立たず治療終了
E. 受精せずまたは、分割停止などで中止
F. 採卵したが卵が得られない

A・B・D・Eは、15万円。初回の申請のみ30万円がもらえます。

C・Fは、7万5千円。初回のみ15万円です。

また、精子を精巣又は精巣上体から採取するための手術(男性不妊治療)を行った場合も、15万円が支給されます。



助成金申請の流れ

助成金は、1回の治療で1回の助成金が申請できます。

助成金申請の流れ

「1回の治療」とは、基本的には「採卵のための投薬開始→採卵→胚移植→妊娠判定」のことを言います。

そのため、助成金を申請できるのは、「妊娠判定」で診察を受けた日以降になります。

受精卵が得られなかったなどの理由で移植ができなかった場合、治療を終了した日がひとつの区切りとなります。



病院で書類を作成してもらう

妊娠判定で病院を受診したときに、受付のスタッフに「助成金を申請したい」と伝えると、申請に必要な「受診等証明書」という書類を作成してくれます。

書類の作成には、文書作成料がかかることがあります。
私が通っている病院では、1通につき3,500円ほどかかります。

作成期間も2週間ほどかかり、年度末は依頼が多いので1ヶ月ほどかかることも。

病院の書類ができたら、必要書類を持って、役所や保険センターなどの窓口に申請します。



助成金申請に必要な書類

申請時に窓口に持参する書類は以下の通りです。

私は使わなかったけど、念のため印鑑も持参した方がいいです。


1.助成金の申請書

自治体のホームページからダウンロードするか、窓口でもらう。

私は病院でもらいました。


2.病院で書いてもらった受診等証明書

受診した病院でもらいます。


3.住民票

申請する自治体に住所があることを証明するために必要になります。


4.戸籍謄本(初回の申請のみ)

婚姻していることを確認するために初回のみ必要です。


5.前年の所得を証明する書類

  1. 役所で発行している住民税課税証明書
  2. 住民税特別徴収税額の通知書
  3. 住民税の納税通知書の課税明細書

上記のどれか1つ、夫婦2人分が必要になります。

「2.住民税特別徴収税額の通知書」と「3.課税明細書」は、会社からもらったり、自宅に送られてくるものです。

これらがなければ、数百円かかりますが役所で「1.住民税課税証明書」を発行してもらいます。

※源泉徴収票や確定申告書は使えません。

※1月〜5月に申請するときは前々年の所得の証明書が必要です。

私は何度か間違った書類を持っていき、「住民税課税証明書」をもらうために役所内の窓口を行ったり来たりしました。


6.申請する治療にかかった病院の領収書

病院でもらう「受診等証明書」に書かれている金額と同じ金額の領収書を持って行きます。

病院で「この日の領収書を持参してください」という感じで指示があります。


申請後2〜3ヶ月で振り込まれる

助成金は、申請書に記載した口座に振り込まれます。

早いときは1ヶ月くらいで振り込まれましたが、だいたい2ヶ月後くらいが目安です。

口座に振り込まれたタイミングで、「支払いました」という内容の通知書が届きます。

この通知書は、他の給付金をもらうときや、医療費控除の計算をするときなどに必要になることがあるので、保管しておきましょう。



申請期限は要確認!

ほとんどの自治体で、申請期限は治療を終了した日の年度末になっています。

助成金の申請期限

例えば、11月に採卵と胚移植をして12月に妊娠判定日があった場合、申請期限は翌年の3月31日になります。

年度をまたぐ場合のスケジュール

3月に胚移植をして、妊娠判定日が4月以降だった場合は、翌年の3月31日が申請期限になります。

妊娠判定日が3月の年度末になる場合の申請期限は、同年の4月30日だったり、判定日の2週間後だったり、自治体によって異なるので、必ず確認しましょう。

病院によっては、申請するための書類を作成するのに数週間かかる場合があります。

申請期限が過ぎてしまわないように、気をつけましょう。



まとめ

助成金の申請は、めんどくさく感じますが、戻ってくる額が大きいので積極的に活用しましょう。

ひとつの治療が終わるたびに、毎回申請してもいいし、一年分の治療をまとめて申請することもできます。

どちらにしても、回数の制限と、申請期限に注意して、効率よく申請するようにしましょう。