OHSS(卵巣過剰刺激症候群)で入院。症状のピークと治療法について

OHSSイメージ 体外受精

私は採卵のたびに「OHSS(卵巣過剰刺激症候群)」になり、過去2回入院しています。

 

おかげで「OHSSのことならなんでも聞いてくれ!」と言えるくらいに、この病気のことが詳しくなりました(笑)

 

OHSSの症状や入院中の治療法など、忘れないうちにまとめておきます。

 

体外受精でこれから採卵の予定がある方、排卵誘発でお腹のはりが気になる方など、何かの参考になれば幸いです。

 

OHSS(卵巣過剰刺激症候群)とは

OHSSは排卵誘発剤で卵胞をたくさん育てたときに、卵巣が腫れて、腹水がたまる病気です。

 

 

普段の排卵時や妊娠初期にも、卵巣が腫れたり、腹水が出ることはあります。

その場合、自覚症状はほとんどないのですが、OHSSのときは、明らかにお腹が膨らんできたり、動くと痛みが出たりします。

 

軽症の場合は、安静にしていれば自然に治りますが、重症になると、血液中の水分が少なくなって「血栓症」になる危険があります。

「血栓症」は、血液が固まって、血管をふさいでしまう病気で、最悪死に至ります。

 

 

OHSSになりやすい人の特徴

OHSSになりやすい人の特徴は以下の通りです。

 

  • 多嚢胞性卵巣(PCOS)
  • 抗ミュラー管ホルモン(AMH)が4.0ng/ml以上
  • 採卵数が20個以上で 卵胞ホルモン(E2)が3000pg/ml以上
  • 年齢が若い
  • 痩せている

 

また、採卵時は軽症でも、同じ周期に新鮮胚を移植して妊娠した場合、体内でhCGが分泌されるので重症化しやすくなります。

 

 

私の場合

  • 抗ミュラー管ホルモンが7.49ng/ml
  • 採卵数が30個以上
  • 30代前半
  • 体重は50kg/160cm

 

だいたい当てはまってますね。

 

 

OHSSの予防法

1番の予防法は、誘発方法を変えることです。

 

私は1回目の採卵では、ロング法で37個採卵できましたが、OHSSになり入院。

 

2回目の採卵は、「絶対入院したくないんです!」と医師に相談して、アンタゴニスト法でいくことに。

アンタゴニスト法は、排卵誘発剤の使用が少ないのでOHSSになりにくいと言われています。

 

実際、OHSSは軽症でちょっとお腹が膨れた程度で済みました。

だけど、取れた卵子の数は18個で、そのうち成熟卵が4個、凍結できたのは1個だけというあまり良くない結果に。

 

3回目の採卵は、すごく迷ったけど「受精卵ができなければ妊娠できない」という先生の言葉に背中を押され、再びロング法に。

結果、32個採卵で、2度目の入院をすることになりました。

 

この時も、医師には何度も「入院したくない」と伝えていたんだけど、誘発剤を減らすと卵胞が育たないから、誘発剤の量で調整するのはなかなか難しいみたいです。

 

3回採卵してわかったのは、排卵誘発がはじまってしまうと、OHSSを予防するのは難しいということ。

 

もちろん、採卵を諦めて、誘発剤をやめればOHSSは防げますが、点鼻薬や注射を毎日打ってがんばってきたのに、途中でやめるのは苦渋の選択です。

 

採卵後はOHSSに効く「カバサール」というお薬も処方してもらったんだけど、私には全然効かなかったですね…。

 

 

自分でできる予防法

水の画像

病院で言われたのは、「水分を多くとる」ことと、「トイレにたくさん行く」ことです。

 

具体的には1日2Lの水を飲んで、1時間に1度はトイレに行って排尿することで、循環を良くするようにとのことでした。

 

水は、利尿作用のある烏龍茶が良いとのことです。

 

ネットで調べると「水分補給」に関しては、医師によっていろんな意見があるみたいなので、必ず主治医の指示に従ってください。

 

 

 

OHSSの症状

OHSSの一般的な症状は、以下の通りです。

  • お腹がはる
  • 吐き気がする
  • 尿が少なくなる
  • 急に体重が増える

 

この症状は、採卵後に徐々に出てきて、3〜7日後がピークになります。

 

 

入院になる基準

通常、卵巣は3〜4cmくらいの大きさですが、軽症の人でも6cm、中等症の人は8cm、重症になると12cmほど腫れます。

 

私は、8cmで入院になりました。

 

卵巣の腫れとあわせて、腹水でお腹が膨らみ、胃が圧迫されて食事はほとんど食べられず、嘔吐もありました。

夜寝るときなど、横になると苦しくて、寝返りをうつとお腹まわりが痛い。

動くとお腹にひびくので、ゆっくり歩くことしかできませんでした。

 

 

OHSSになる人のほとんどが軽症で、入院が必要になる人は0.8%〜1.5%ほど、だそうです。

 

私は2回入院してますが、2回とも同じ病院内にOHSSと思われる人が2〜3人は入院していたので、案外多いんじゃないかなと思っています。

 

 

 

入院中の治療法

点滴のイメージ

ひたすら点滴です。症状が良くなるまで、24時間ずっと。

 

病院や症状によっては、点滴に利尿剤も入れられて、1時間おきにトイレに行くことも。

そして利尿剤の有無に関わらず、尿の量を毎回測ります。

 

というのも、腹水は尿になって出てくるらしく、ピーク時は尿量が少ないけど、治りかけてくると一気に量が増えてきます。

それと同時に、お腹のはりも引いてくるので、尿量は経過のバロメーターにもなります。

 

私の場合、採血の結果、「Dダイマー」の値が高くなっていたので、血栓症を予防するための注射を、1日2回打っていました。

 

卵巣の腫れがおさまった後も、この「Dダイマー」がなかなか正常値に戻らなくて、入院が長引いてしまいました。

 

 

 

私のOHSS入院から完治までの流れ

私は、採卵の3日後から2週間入院しました。

 

採卵前日

この時点で、卵巣の中に卵胞が20個近く見えていたので、おそらく入院になるだろうなと思い、入院準備をしました。

 

この時は、多少お腹は張っているけど、それほど痛みはありません。

 

 

入院するときの持ち物
  • 着替え
  • 洗面セット(シャンプーや歯ブラシや化粧品)
  • 割り箸・スプーン
  • コップ
  • ふりかけ
  • 体拭きシート
  • ペットボトルのお茶
  • タオル
  • 延長コード
  • ティッシュ
  • 筆記用具

 

病室は乾燥するので、ボディクリームやマスクなど、乾燥対策ができるものもあるといいです。

 

入院中、1番困ったのは着替えです。

院内に洗濯機と乾燥機があったけど、ずっと点滴をしているので、別の階に移動するのが大変で使えませんでした。

なので、下着は多い目に持っていくことをおすすめします。

 

 

採卵当日

採卵自体は、麻酔で眠っているので痛みはないのですが、目が覚めた時に下腹部が痛みました。

 

痛みは生理痛の激しい感じでしたが、痛み止めの座薬を入れてもらうと、20分ほどで薬が効いて、痛みは落ち着いてきました。

 

麻酔の影響なのか、嘔吐もありました。

 

血圧も下がっていたので、点滴をしてもらい、3時間近くリカバリールームで休ませてもらい帰宅。

 

 

採卵1日後

採卵では、卵子といっしょに卵胞液も取るので、一時的にお腹のはりはおさまるのですが、翌日からまた少しずつお腹が膨れてきます。

 

動くと少し痛いので、この日はずっと寝てました。

 

 

採卵2日後

寝返りをうつと痛いので、夜に何度も目がさめます。

食欲がなく、いつもの7割くらいしか食べられません。

 

 

採卵3日後・入院1日目

診察の予約をしていたので病院へ。

「入院になるだろうな」と思っていたので、入院セットを持って、夫に病院まで連れて行ってもらいました。

 

採血をして、1時間後に診察。

この時、卵巣は右が8cm、左が7cmとのこと。

腹水もあるので、入院しましょうということになり、入院できる病院を紹介されました。

 

 

入院する病院に着くと、着替えてすぐに点滴。

そして、再び採血と診察。それと、胸部のレントゲンもありました。

診察は、経膣エコーと、腹部エコーで腹水がどこまで溜まっているか診ます。

 

私の場合、腎臓のあたりまで水が溜まっているとのことでしたが、この水が肺までくると、呼吸困難になって本当に大変らしいです。

 

 

入院2日目

この日も、診察と胸部のレントゲン。

 

お腹がさらに膨れてきて、横になると、腹水が上にあがってくるので息苦しい状態。

夜中に目が覚めて、嘔吐。吐くと少し楽になるけど、お腹の苦しさは変わらないです。

 

「痛い」というか、食べ過ぎて苦しいときのような状態がずっと続く感じです。

 

夜中に吐くというのが3日くらい続きました。

先生いわく、胃が水の中にプカプカ浮いているような状態だから、気持ち悪くなるそうです。

 

この日から血栓症予防の注射を、朝と夜に打つことになりました。

体重はいつもの+2.3kg。

 

 

入院3日目

横になっていると、苦しいので、ベッドのリクライニングを起こして、座っている姿勢で過ごします。

 

この日くらいから、腰が痛くて痛くて…。

ベッドが硬いせいかと思っていたのですが、病気が治るにつれて、腰痛もなくなってきたので、多分腹水のせいですね。

クッションのようなものがあるなら、持っていくといいかも。

 

お腹の状態は、前日よし少し悪化しているような感じ。

食欲がなく、3食の食事はほとんど食べることができません。

食べたいけど、すぐにお腹がいっぱいになって食べられない感じです。

 

 

入院4日目

採卵から6日目。この日が症状のピークです。

お腹は張り裂けそうなくらい、パンパンに膨れています。

 

ボディクリーム必須です。皮が破れそうなくらい、引きつっていました。

 

食事は少し食べられるようになってきたけど、それでも半分以上は残していました。

 

 

入院5日目

この日は朝から、採血、内診、胸部レントゲンがありました。

採血の結果、血栓症の疑いがあるということで、足のエコー検査もありました。

 

血栓は見つからずひとまず安心。

ちなみに、入院初日から退院までずっと、着圧ソックスを履くように指示がありました。

 

お腹のはりは変わらないけど、この日から尿量が多くなってきます。

腹水が排出されているような気がして、少し楽になります。

 

ご飯も8割くらいは、食べられるように。

体重は、いつもの+5.5kg。

 

 

入院6日目

尿量が一気に増えました。トイレに行く頻度が増えて、夜も尿意で目がさめるくらい。

 

お腹のはりも少し良くなってきて、だいぶ動けるようになってきます。

 

食事も完食できるようになる。

 

 

入院7日目

入院してから、はじめてのシャワー。

点滴の針はつけたまま、サランラップを巻いてシャワーを浴びます。

 

水が入らないか心配で、あんまりジャブジャブ浴びることはできないけど、1週間ぶりの入浴なので、超スッキリ!

 

相変わらずトイレが近くて、尿量がすごく多いが、体調は確実に良くなっています。

腰痛も治ってきて、夜もよく眠れるようになってきました。

 

体重は、いつもの+3.6kg。少し減りました。

この日も採血があり、「Dダイマー」の値が下がらないので、まだ血栓症の心配があるとのことでした。

 

 

入院8日目

まだ少し、お腹が出ているけど、動くことに支障はないくらいまで回復。

横向きに寝ると少し痛むけど、それ以外は痛むこともなくなってきました。

 

相変わらず、トイレばかり行ってます。

 

 

入院9日目

採血と内診。

腹水はまだ少し残っているけど、だいぶよくなってきたので、点滴終了。

お腹の状態はほぼ完治です。

 

だけど、血中の「Dダイマー」が高いので、退院はまだできないと言われました。

 

体重はいつもの+1.8kg。だいぶ戻ってきている!

 

 

入院10日目

血栓症は、少し動いた方が予防になるとのことで、外出許可が出ました。

 

自分では、もう退院しても良さそうな感じですが、先生は血栓症をすごく気にしていました。

血栓症を予防する注射もまだ、朝晩に打っています。

 

注射の時間までに病室に戻ればいいとのことだったので、家に帰って洗濯して、シャワーを浴びて、夕食を夫と食べて、病院に戻る。

 

久しぶりに動いたので、すぐに疲れました。

そしてこの日、生理になりました。

 

 

入院11日目

ほぼ完治。

大量に出ていた尿も、普段の量に戻りました。

 

血栓症予防の注射を朝と夜に打つだけで、点滴などは一切なし。

 

 

入院12日目

採血。

「Dダイマー」が正常値まで下がったので、退院の許可が出ました。

生理になって、血液が循環したのかなと推測。

 

一般的に、OHSSは生理がくると治ると言われています。

採卵後の生理はいつくるのか問題。3回の採卵で比較

2018年7月30日

 

入院13日目

夫に迎えにきてもらって、無事退院です。

 

 

入院でかかった費用

治療費は約12万円でした。

それ以外に、食事代や部屋代(個室5,000円/日)などもかかって、合計21万円ほど支払いました。

 

加入している医療保険で、日額5,000円が給付されることがわかっていたので、私は個室を選びました。

夜中に吐いたり、トイレに行ったりすることが多かったので、個室にして良かったです。

 

 

医療保険以外にも、「高額療養費制度」で数万円は戻ってきました。

これは、高額の医療費がかかっても1ヶ月に負担する金額の上限が決まっているという制度です。

 

年収によって上限金額は変わりますが、支払った医療費が戻ってくる可能性があるので、必ず確認しましょう。

国民健康保険の場合は、市役所に申請。

会社勤めの人や夫の扶養に入っている人は、会社の保険組合に申請します。

 

退院後はドタバタしますが、忘れずに申請しましょう。

 

 

まとめ

経験者として、ひとこと言いたいのは「OHSSはなめたらあかん」ということです。

 

はじめての時は、基準がわからないので、自分では軽症か重症か判断が難しいと思います。

OHSSは「痛い」というよりも、「苦しい」という感じです。

 

お腹の状態がガマンできる程度であっても、血液がドロドロになっていて血栓症になる危険もあります。

血液の状態は、採血しないとわかりません。

 

少しでも異変を感じたら、早い目に病院で相談してくださいね。